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関西の中小企業の技術とクリエイターとの注目コラボブランド!「made in west」

  • 2011年10月17日(月) 13:47 JST
  • 投稿者:
    matsumoto

神崎さん


関西の中小企業が得意とする、丁寧で良質な製品づくり。しかし時代はそれを拒否するかのようなデフレ市場。さらに新興国との価格競争。

「made in west」は中小企業が培った長年のノウハウを活かし、日本企業の発想力・技術力をデザインプロデュースによって復権させ、新しいビジネスモデルを創造するプロジェクトです。

山納さん(コーディネーター)
「made in west」このプロジェクトを始められたきっかけを教えていただけますか。

(株式会社オプスデザイン 神崎恵美子)
昨年の6月に東急ハンズ様から、今年4月19日にオープンした梅田店のギャラリー インスピレーションスペースでクリエーターの作品を集めて展示ができないかというご相談が弊社にありました。

東急ハンズといえば、私達の世代にとって、材料はもちろん、道具や素材などが揃い、ものづくりをする上でなくてはならない場所。その東急ハンズ様で何ができるのかと考えたとき、ギャラリースペースではあるが、買い物に来てくださるお客様がものを買えないのでは楽しくない。また、ハンズ様自身、“ヒントを見つけ、くらしを創りだし、ハンズもお客様から明日のハンズのヒントをもらっていく”というヒント・マーケットというものを掲げられていたので、このコンセプトを掘り下げ、「関西発の新しいものづくりの仕組みをつくりませんか」と提案しました。

(コーディネーター)
「made in west」のコンセプトを教えていただけますか。

(オプスデザイン 神崎)
関西には独創的で高い技術力を持つ、ものづくりの企業が数多くあります。しかし中小製造業は自社ブランディングや販売システムを構築することが得意ではなく、市場参入をしても上手くいかないケースが多くみられます。そこで「made in west」では、関西の中小製造業が持つ技術力と、東急ハンズの売り場とマーチャンダイジングの力、弊社が持つクリエーターのネットワークやデザインマネジメント力を活かし、企業間ネットワークによる市場開発に取り組み、一社では難しい課題を統一されたコンセプトのもと、市場ニーズへ的確に商品供給を行うというものです。

(コーディネーター)
まずは東急ハンズありきで始まったということでしょうか。

松本さん(オプスデザイン 神崎)
はい、今回に関しては東急ハンズ様の梅田店ありきで「made in west」の企画は動き出しました。ただ、当初はギャラリースペースの使用は可能だが、費用はでないという厳しい条件提示でした。しかしギャラリーを売り場として見てもらい、新規オープンの予算から「made in west」の商品をバイイングしてもらうことをこちらから提案し、予算を確保していただきました。

(コーディネーター)
商品企画、製造メーカーの選択はどのようにされましたか。

(オプスデザイン 神崎)

製造メーカーを選ぶ前に、商品構成を先に考えました。まずは私達が東急ハンズにあればいいなと思う商品を出して数十個に絞り込みました。商品を考える際には、このイベントが終了しても全ての商品がハンズの売り場に戻すことができる構成を心がけました。さらにハンズのマーチャンダイジング担当者と細部を詰め、買い取ってもらえるアイテムを決定しました。

それをもとに大阪府の商工労働部ものづくり支援課から紹介してもらった製造メーカーを訪ね、企業の強み・仕組み・生産ライン・ロット数などをヒアリングしていきました。

(コーディネーター)
東急ハンズが売りがたっているものを前提に製造メーカーと交渉されたのですか。

(オプスデザイン 神崎)
製造メーカーには東急ハンズ梅田店に納めるというバリュー、ロット数が少ないというリスクは「販売できる展示会」だと思って参加して下さいと伝えました。

東急ハンズ様には、ほとんどの商品を買い取ってもらい、例えばノートなど終了後も売れるものに関しては1ヶ月の会期ではなく、半年スパンで数を読んでいただきました。私達は製造メーカーに対して最低ロット数を掛けあったり、それぞれの企業の事情にあわせて落としどころを探す作業をやっていきました。

(コーディネーター)
あくまで東急ハンズは「made in west」のブランド立ち上げのきっかけとして介在したという感じですか。

(オプスデザイン 神崎)
はい、東急ハンズ様が今後もメリットを感じてくだされば繋がり続けると思います。

先方としても売れる商品を買い付け、自分の売り場で情報発信する実験ができた。製造メーカーのメリットとしては東急ハンズ梅田店に商品を出せる魅力と買い取ってもらえる担保がある。弊社はマネジメントとして、製造メーカーの素地のものづくりの良さを活かした商品化を優先することを心がけ、新しい設備投資や大量生産による在庫リスクを持たせず、適正価格をキープしながら、質の高い商品を市場に投入することができました。

(取材日:2011.8.5)

(次回につづく)

オプスデザインの「ツボ」

山納さん・商品の売り先が確定してからプロジェクトが始まり、そこからメーカーを巻き込んでいます。

・メーカーにとって、デザイナーの考えを理解するのは難しい。その前提に立って、理解し合える関係づくりを目指しています。

・製造業側が始めたプロジェクトではなく、デザイナー側がコーディネートし、多くの製造業を巻き込んだ展開をしています。


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