株式会社クリエイト・ツルモト


スカイトイレ 製品化への紆余曲折と、これからの課題 

  • 2013年6月12日(水) 15:05 JST
  • 投稿者:
    matsumoto


高層建築現場用仮設トイレのデザイン高度化に取り組んできた株式会社クリエイト・ツルモト(現:株式会社ケイトップ)。昨年3月に次期仮設トイレ「スカイトイレ」試作機を開発し、「デザインプロデュース型商品開発促進事業」を卒業した同社は、その後設計変更を経て、今年1月に4台を製作。現在建設現場での試験運用を行っています。今回のインタビューでは、製品化に至るプロセス、および今後の展開について伺っています。

 

 

設計変更について
 
 
(株式会社クリエイト・ツルモト(現:株式会社ケイトップ)鶴元久也さん) 
 
 
試作機が完成したのは昨年3月末でしたが、その後の設計変更に秋までかかりました。
そしてアルミ型の製作、鋳物屋・ステンレスの鈑金加工のとの打合せを重ね、今年1月末に4台を製作しました。そのうち1台を、試験的に建築現場で使っていただいています。

 
  
 
 
 


 
 
 
(株式会社ソリデック 大内田 直さん)
  
 
 
設計変更で目指したのは、大幅なコストダウンとコンパクト化(軽量化・工事現場での移動性向上)です。その中で、構造をかなり簡略化しています。朝顔(小便器)部分は既存のものを使う形とし、扉の構造も観音扉から取り外して引っ掛ける方式に変更しています。
それ以外にも、設計においては機能性と不使用時の収納性を重視しました。特ににおいの問題を解消させるために、朝顔に設置するゴム製のトラップを開発しました。低コストで効果あるデザインを盛り込むことで、コストとニーズの調和を目指しています。

 
 
 


現場の反応は?
 
 
 
(株式会社クリエイト・ツルモト(現:株式会社ケイトップ)鶴元久也さん)
 
 
 
現在使っていただいているのは、25階建てマンションの建設現場の15階です。使用環境のハードな現場を選んでおり、汚れがついたときのメンテナンス方法なども合わせて検討しています。
現場の方々にはデザインを気に入っていただいていますが、職人さんの中からは「高級感がありすぎて用を足しにくい」といった声も出ています。今後さまざまな声を集めるため、あと2ヶ所ほど、デモ機を提供する現場を増やしていこうと考えています。
 
 
 
 
 
ターゲットは?
 
 
 
近年、長工期のタワーマンションが増えてきています。30階建てで2年半程度になります。高層になればなる程、使っていただける台数も増えるのですが、総額を圧縮しようという要請も強くなります。またいろんな業種の人が密に出入りするため、汚れがひどくなり、劣化しやすなります。
一方で、リフォームの案件が急激に増えてきています。リフォームは新築と比べて工期が短くなるため、汚れが付着しないうちに回収することができ、お客さまに快適感を提供することができます。
 
 
「スカイトイレ」は他にはない製品ですので、従来機よりは高く、ハコ型よりも少し安い価格帯でのリース料金設定を考えています。そのため1現場1台程度、運搬・撤去込みの料金で無理なく提案できるリフォームの現場に対して、積極的に働きかけていきたいと考えています。
 
 
 
 
拡販のために
 
 
新製品の拡販に向けて、請求書と一緒に案内のチラシを郵送する、看板を張り出した車で走る、といった取り組みをしており、これまでに顧客や同業者の方から、商品の概要なリース価格についての問い合わせを受けています。今までのところ、従来の顧客優先で展開していますが、今年10月には本格的にWEBサイトを立ち上げ、新たなマーケットを開拓していく予定です。そして可能性が見えてくれば、展示会出展も考えたいと思っています。
 
あわせて10月に、社名を「クリエイトツルモト」から「ケイトップ(K TOP)」に変更する予定です。、新製品のプロモーションを軸に、快適・清潔を前面に押し出し、お客様満足度のトップを目指し業界でのキーポイントになる会社に変わっていくという意志をここに込めています。
 
 
(2013.318 取材)
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