山陽製紙株式会社


創意工夫の心を忘れず創業54年。古紙再生技術を活かした「健康なKAMIづくりプロジェクト」

  • 2011年10月17日(月) 17:20 JST
  • 投稿者:
    matsumoto

山陽製紙


山陽製紙株式会社は古紙を再生して紙を創るメーカーとして、衰退する再生紙業界の中でも元気な企業として知られています。山陽製紙では紙造りをあえて“紙創り”と呼び、困難な条件を創意工夫でクリアし、ユニークな紙を創作してきました。50周年を機に「紙創りを通してお客様と喜びを共有し、環境に配慮した循環型社会に貢献する」という新しい経営理念を打ち立て、循環型製紙ビジネスモデルの確立にチャレンジしています。

山納さん松本さん(コーディネーター)
山陽製紙様は、泉南市と阪南市の境界に流れる男里川清掃のアドプトリバー事務局を務められるなど、積極的に環境活動に参加されていますね。

(山陽製紙株式会社 原田六次郎)
ISO9001やエコアクション21認証取得も川の清掃も社員からの提案です。創業時からの創意工夫のDNAといいますか、社員みんなで前を向いて走ってくれるのが本当にありがたい。

弊社は再生紙メーカーとして長年、世の中の資源を再生するという使命ある仕事を続けてきましたこともあり、5年前に50周年を迎えた際、“弊社で地球を守るぐらいの志を持ってやっていこう”ということで「私たちは紙創りを通してお客様と喜びを共有し、環境に配慮した循環型社会に貢献します」という経営理念を掲げ、一丸となって社会に役立つ企業をめざしています。

(コーディネーター)
山陽製紙様はすでに梅炭クレープ紙をはじめとする炭再生紙を開発されていますが、そのきっかけを教えていただけますか。

(山陽製紙 原田)
弊社の社員は頼まれると何とか形にできないかという意識が強く、お客様の要望に合わせて創意工夫をしてニッチな紙をつくってきました。

そういうこともあって、和歌山の梅の種を炭化させ硬質な梅炭をつくったのだがこれを紙に再生できないかというご相談を受けました。弊社はこれまで再生紙をつくる過程で様々な素材を抄き込む技術を積み重ね、商品開発をしてきましたので、さっそく梅炭をパウダー状にして独自の製法で紙に抄き込んだ「梅炭クレープ紙」を試行錯誤しながら開発いたしました。

その後、私どもが循環型企業をめざすと経営理念を掲げ、世の中に対して意思を示したことで、あらゆる環境に関する情報が入ってくるようになりました。

(コーディネーター)
梅炭紙の評判はいかがですか。

(山陽製紙 原田)
吸湿、消臭効果の機能性の部分では評価はいただいていますが、販売には苦労しています。その後もコーヒー豆のかす、ビールの製造で出るかすというように、様々ものを炭にして炭再生紙のバリエーションを増やしましたが、なにせプロダクトアウトの発想ですからなかなか社会のニーズにお応えできずにいます。

今回、プロデューサーとして有限会社マーシーデザインズの島直哉さんにこのプロジェクトに参加頂いたのはこのような循環型商品の新たな市場を開拓したかったからです。

(コーディネーター)
島さんは山陽製紙様とはどのような接点がおありだったのですか 。

島さん(島)
昨年の夏に大阪で開催されたデザインの相談会でお会いしたのが最初だと思います。その後、デザイン相談に数回訪問させていただきました。

(山陽製紙 原田)
私どもは、素材はいろいろつくる事ができるのですが、デザインに対しての知識がなく、一般消費者の方に喜んで使って頂くためのデザインスキルの必要性を感じていました。

(島)
炭再生紙をはじめ紙のジーンズなど、様々な形に変身させてはいるが、何がしたいのかわからないというのが最初の印象でした。これだけの思いと、しっかりした技術をお持ちなら強い意識と意図を持ってカタチにして欲しいと感じました。なので中途半端ならやめた方がいい、全社員の英知を出し切って前に向かうのであれば微力ながらお手伝いしますとお話しました。

(コーディネーター)
先ほど山陽製紙様から“一般消費者”を意識したデザインスキルというというお話がでてましたが、BtoCを意識した商品開発を主に考えてられるのでしょうか。

(島)
山陽製紙として考えるBtoCというのは、僕の中ではまだまだ先の話で希望の星ぐらいに思っています。現在、商品会議にのせるためのラフ案をつくっています。現状の資材と加工技術を使った最短実現を図るため、様々な課題軸でのデザインワークに入っています。

ステーショナリー系、インテリア雑貨、家庭用品、キッチン用品など暮らしにまつわるものを、このクレープ紙と梅炭という軸を使ってできる試作も手掛けています。

僕自身はマスプロで落とすならBtoBtoCという路線は外せないと考えています。 例えばOEMとしてパッケージメーカーなどの紙にまつわるところや商品開発のディティールを持つところと連携ができないかも含めていまは動いています。

(コーディネーター)
高機能・高感度な素材は、しかるべきブランドイメージをつくりたいという商品のパッケージなどで使用される可能性は高いと思うのですが。

(島)
実際、自給バランスを取らないとBtoC一本ではなかなか厳しいと思います。というのも山陽製紙で再生紙をつくるとなると、一巻きが2000mですから。 長期スパンでブランドをつくるという視点を持ち、ロットと単価というリアルな製造部分のロジックから抜け出すための呼び水になるデザインが必要だと考えていますし、また精査した中で“このタイミングで勝負をかけましょう”というところまでは持ち上げていきたいと思っています。

(取材日:2011.8.9)

(次回につづく)

山陽製紙の「ツボ」

山納さん・脱下請けをめざす製造業は、自社商品開発を目指しますが、その開発、宣伝、販売には、これまで会社になかったノウハウが必要になります。

・浪花酒造とのコラボレーションは、相手先ブランドへの商品提供(OEM)です。同社はB to B(OEM) と B to C(自社商品)のバランスを、意識していますね。

・CRM(企業のマーケティング活動に積極的に結びついた社会貢献活動)。社会貢献をすることで、商品も売れる、という手法です。


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